God Speed ! ~ 風、しましょ!

風の向くまま、カメラを持って旅に出かけましょう!
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忘れない

大宮公園の梅_P80(E36)_03

★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RDP III
 (Extension Tube 32E 使用)



   梅の花 香をかぐはしみ 遠けども 心もしのに 君をしぞ思ふ


     治部大輔市原王

     (萬葉集 巻第二十)


あの日のこと、そしてあなたのこと、決して忘れません。





作者の市原王(いちはらのおおきみ)は天平時代の人。

有名な 石(いわ)ばしる 垂水(たるみ)の上の 早蕨(さわらび)の 萌え出づる春に なりにけるかも という歌を詠んだ志貴皇子の曾孫にあたります。

何より、当時の大国家プロジェクトであった「大仏建立」の総責任者だった人です。



震災直後から、岩手県・陸前高田の海岸に残った「奇跡の一本松」が注目されていますが、万葉集には、市原王のこんな歌も収められています。


   一つ松 幾代か經(へ)ぬる 吹く風の 聲(おと)の清きは 年深みかも

   市原王 (萬葉集 巻第六)


そして、そのお隣には、親交があったと伝えられる大伴卿の歌が並んでいます。


   たまきはる 命は知らず 松が枝(え)を 結ぶ情(こころ)は 長くとそ思ふ

   大伴宿禰家持 (萬葉集 巻第六)





大宮公園の梅_P80(E36)_05

★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RDP III
 (Extension Tube 32E 使用)



   吾妹子(わぎもこ)が 植ゑし梅の樹 見るごとに こころ咽(む)せつつ 涙し流る


     大宰帥大伴卿

     (萬葉集 巻第三)


大伴家持の父、旅人(たびと)の歌。

「吾妹子」とは言うまでもなく旅人の妻のこと。
当ブログでも何度も紹介していますが、この季節になると自然に思い出される歌の一つです。

大宰帥(だざいのそち=大宰府の長官)から大納言へと昇進して都(奈良)の屋敷へ戻ってきたものの、長年連れ添った愛妻は任地で他界してしまいました。
九州からの旅の途中、妻の思い出を詠んだ歌が並ぶ中、最後に収められている一首です。


大伴旅人が大宰府を出立したのが旧暦の12月。

都のわが家で長旅を終えた頃には、おそらく梅の花がすでに咲き始めていたのでしょう。






大宮公園の梅_P80(E36)_06

★ Hasselblad 503CW/Planar CFE 80mm F2.8/RDP III
 (Extension Tube 32E 使用)



   冬ごもり 春咲く花を 手折り持ち 千遍(ちたび)の限り 戀ひ渡るかも


     作者不明

     (萬葉集 巻第十 春の相聞)


原典の注意書きには、「右は、柿本朝臣人麿の歌集に出づ」とあります。

果たして人麿本人が詠んだものかどうかは不明ですが、引用本の解説は「人麿作と明記してるものに比して、宮廷関係の作が乏しく、民謡性に富む」と指摘しています。

この歌など、その典型かもしれませんね。


(大意)

春咲く花を手折り持って、これ以上恋することはできまいと思うほどに絶えず恋つづけています。


(読み下し文、大意ともに、岩波書店 『日本古典文学大系 萬葉集』 に拠りました。)

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Comment

tonkoさん
編集
こんばんは。
コメント、どうもありがとうございます。
このところ、ブログもすっかりサボりっぱなしで、tonkoさんのところへもなかなか遊びに行けなくてごめんなさいm(_ _)m

大宮でもようやく梅が見頃になりましたね。
もしかしたら、梅と桜の共演がことしは見られるかも知れませんね(^^)
2012年03月29日(Thu) 00:07
こんばんは
編集
白梅 素敵です

白なので 蒼い空をいれたのですね
流石です 白を引き立てます
少しは目が肥えてきたかな・・・
2012年03月28日(Wed) 19:03
No title
編集
こんにちは。おいそがしそうなのに、お礼なんてとんでもないです。
またゆっくりされたときに・・・・。これでお礼はうけたまわりましたから。ご丁寧に。
2012年03月18日(Sun) 13:53
hana 123さん
編集
こんばんは。
お返事が遅くなりました。申し訳ありませんm(_ _)m

万葉集の歌は、貴族の歌に限らず、とっても素敵な歌が多いです。
一番好きな歌集...僕にとってはやっぱり万葉集です(^^)

相変わらず、関東でも地震が多いです。
早く大地に安定して欲しいと願っています。

(hana 123さん、素敵なものをいつもありがとうございます!
改めて、お礼に伺いますm(_ _)m)
2012年03月18日(Sun) 02:15
No title
編集
こんばんは。なつかいしおうたです~♪
やはりいいですね。

でも歌ばかりにひたっていられませんね。昨日もグラグラっと・・・。
いつになったらやんでくれるのでしょう。本当の春が来ることをいのります。
2012年03月15日(Thu) 21:02
ミセスさん
編集
こんばんは(^^)
お久しぶりです♪
そうですね~...このブログを始めて翌年の春に初めて梅の写真をアップしたと思いますので、
かれこれ6年位?でしょうかね(^^;
ホントに長いおつきあい、ありがとうございますm(_ _)m

一年前、大渋滞の国道を横目に、たくさんの「同士たち」と一緒にわが家を目指し黙々と歩き続けていました。
その頃、東北から関東にかけての太平洋岸では、生死の間をさまよいつづける思いをしている人が何万人といた...
と知ったのは、深夜に家にたどり着いて見たテレビでようやく知りました。
決して忘れてはいけない。
そんな思いを新たにした今年の3月11日でした。

2012年03月12日(Mon) 23:26
No title
編集
もう何年になるかしら。
この時期にベルニナさんのところで梅の写真と旅人の歌を楽しんできました。
遠い過去の人たちのことを想い、ロマンチックな気分に浸っておりました。

今年は涙で写真が霞んでいます。

忘れない、忘れられない、忘れまい。。。

被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
2012年03月12日(Mon) 07:20












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